大切な手再び
いよいよ梅雨入り。
外で遊べなくてうずうずしちゃいます(特に野球バカの長男)が、
庭の草花たちは生き生きと見えます。
この雨でぐんと成長するんだろうな・・・大きくなぁれ♪
父の退院から2ヶ月あまり。
週明けに父が一人で電車を乗り継いでやって来ました。
受傷から8ヶ月弱、ここまで回復するとは思わんかったなぁ・・・と感慨深げ。
ほんまやねぇ・・・
父は1ヶ月ほど滞在の予定です。
目的は厚木市にありますこちらでトレーニングを受けるため。
アメリカ・サンディエゴにあるProject Walkは
脊髄損傷者回復のためのトレーニング施設。
父が車椅子生活になる可能性を医師からほのめかされた時から、
「その時にはゼッタイここへ。」と心に決めていたところでした。
しかし英語・・・勉強せな・・・困ったなぁ・・・という心配もしていました。
ですがこの春。
アメリカProject Walkで
脊髄損傷回復スペシャリストとしてご活躍だった渡辺さんがご帰国。
厚木でJ-Workoutという
トレーニングジムを始められたのです。
入院していた病院からはさんざん
「日常生活がリハビリですから。」
と言われていたので、はじめこの話に乗り気でなかった父。
トレーニングしたところで今と特に変わらないのではという思いがあったようです。
ところが、初トレーニングの日。
「大丈夫。良くなりますよ。」と渡辺さんのお言葉。
今まで大丈夫などと言ってくれた人は初めてだと父母が喜んでいました。
そして、トレーニング翌日。
サプライズ!
父の指の間が大きく開くようになり、なんとお箸が使えるようになりました。
(今までは介助用のお箸を使っていました。)
子供たちと出かけた外食先でお箸が使えるようになったことが判明。
「すごいやん!」と大騒ぎしている私たちのお隣のテーブルのご家族、
(お箸が使えるのがそんなにすごいんかい??)ちゅう感じで
いぶかしげに見ていたのが可笑しかったな。
「リハビリは今ある機能を最大限に使って日常生活を送れるようにするためのものであって、動かない機能を回復させるためのものではありません。」
この言葉を病院で耳にタコができるほどいく度となく聞かされ、
そのたびに胸が痛くなり、ため息がもれた。
うそばっかり!!回復してるやん!!
日本の病院では一人のリハビリにかける時間はたったの20分。
そのうえ、受傷後180日でのリハビリ打ち切り制度が決定した。
この制度にどれほど多くの方が泣いているか。
回復の見込みのある多くの方たちがあきらめざるを得ない状況にあることを
考えると悔しくて仕方ない。
父は今、週3日6時半に家を出てトレーニングに励む日々。
昼過ぎには帰って来るので、子供たちと遊んでくれて少し楽チン♪
箸の次には、やっぱり鍬でしょ。
畑を耕さなあかんからねぇ。
昨年夏、畑で撮ったあの大切な手が戻る日を信じてます。
by megu1031tajin | 2007-06-14 22:56 | 暮らし